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実績の少ない人がとるべき行動とは? 実績の少ない人がとるべき行動とは?

実績の少ない人がとるべき行動とは?

DESIGNER MEETS PHOTOGRAPHER Vol.21

編集思考とアートディレクションを武器に、企業やサービスの新たな価値を創出しているデザインコンサルティングファームDynamite Brothers Syndicate。日々、第一線のフォトグラファーとコンタクトをとっているクリエイティブディレクター、デザイナー、プロジェクトマネージャーが実際に出会い、影響を受けたフォトグラファーとのエピソードを明かします。今回は、業界で活躍するプロや、SNSで人気のフォトグラファーが多数在籍するCreators Base (powerd by CURBON)からフリーランスフォトグラファーの方を招き、写真をテーマにオンライン座談会を行いました。

前回までの記事

#01 個性のあるフォトグラファーが求められる、その理由とは?
#02 「対応力」がプロフェッショナルとアマチュアを大きく分ける鍵になる
#03 知識と技術の間を埋めていくのは「数」
#04 実績の少ない人がとるべき行動とは?

高橋:話題を変えまして、SNSフォトと、動画時代における写真表現の意味や価値についてというテーマで話していきたいと思います。

クロカワ:はい。高木さん的にSNSが隆盛している現在においてSNSで作品をアップしているいわゆるSNSフォトグラファー、そしてその中にはプロになろうとしている人たちが一定数いるという状況に対して、どう捉えていらっしゃいますか?

高木:自分も1ユーザーとしてインスタなどのSNSを使っていて、そこで出会う写真に影響というか、刺激をもらっています。なんでもそうですが、写真にも歴史があるじゃないですか。モノクロからカラーになってとか、絵画の代わりにポートレートとしての写真が誕生したり、どんどん文脈が積み重なって、テクノロジーの進化とともに、新しい表現が出てきているは、自然なことだと思います。スマホもSNSもその流れの中の1つだと思っていて、それはそれで自然な流れだろうなという感じに見ています。

クロカワ:僕と加藤さんってSNS経由でお仕事を頂いたりすることが多いフォトグラファーなのですが、フォトグラファーにお仕事を依頼することが多いDBSさんからすると、SNSで見た人に実際にお仕事をお願いすることは今までありましたか?

高橋:2つくらいありますね。

クロカワ:お仕事を依頼しようと思った決め手というか、作風のハマる/ハマらないはあるとは思いますが、どんな要素がありますか?

高木:とあるビューティー系の撮影だったんですけど、モデルさんの素の表情を出したいなって思ったことがあったんです。モデルをモデルとして撮るのではなく、〇〇さん自身を撮る、みたいな素の表情を出すことが、競合他社を見回した上で、差別化がつくブランディングになるという提案をして、その時にファッションフォトグラファーじゃなくて、SNSで女性を撮影している方、プライベートな素の表情を撮っているフォトグラファーの方が新鮮に見えると思い、お願いしたことがありました。

クロカワ:SNSで仕事を受けたことがある僕らクリエイター側と、SNSで発注したことがあるというDBSさんの話が出て、今っぽいな〜と思いました。

加藤:確かに今っぽいですね。

クロカワ:SNS経由でも仕事が来るかもしれないという希望がより具体的になったと思います!

高木:そうですね。

クロカワリュートさんの作品

クロカワ:SNS以外でフォトグラファーを探す手段ってどんなものがあるんですか?どういうふうに探されているのか気になります。

高木:雑誌、webメディア、ブランドの広告など、いわゆる生活している中で普通に見るもので引っかかったものを、ブックマークしたりストックしておきますね。SNSだとフォローしておくとか。そして案件などで探さなきゃいけない時に、そういえば!と思い出して引き出しを開けて確認するという感じですかね。そこにメディアの境目はないですね。

クロカワ:紙媒体だろうが、SNSだろうが、メディアはあまり関係ないということですよね。

高木:そうですね。日常生活では雑誌より、インスタとかのSNSなど含め携帯を見ている時間の方が圧倒的に多いので、そっちからのインプットの方が自然と多くなっていると思います。あえて書店に行くこともありますけどね。写真集見たり、写真展行ったり、そういうインプットもします。

クロカワ:この座談会(記事)を見てくれている人が「自分も仕事がほしい!」と思った時に具体的にはどういうアピールをしていけばいいと思いますか?営業電話やメール、SNSにUPするなど、色々あると思いますが、制作側から、または高木さん目線から見た時に、フォトグラファーはこういうふうに動いたらいいんじゃないかっていうアドバイスはありますか?

高木:クロカワさん、ENCOUNTER読者のことすごく考えてくださっていますね、さすがプロデューサー目線ですね。ありがとうございます。

全員:笑

高木:正直にいうと、見てくださいって直接連絡してくるのが一番刺さるとは思います。ダイレクトでいいと思います。弊社もコロナ前まではフォトグラファーさんからBOOKを見てくださいという連絡は、しょっちゅう来ていましたね。

クロカワ:連絡が来る中で、全部は対応出来ないと思うし、興味がある方とコミュニケーションをとる形にはなると思いますが、そこの琴線に引っかかるものってどんなものがあるんですか?

高木:アポの時点でURLだったり、インスタのアカウント情報だったりはすでにあると思うので、そこはやっぱり作品だと思います。昔は、イラストレーターの方は郵送で作品を送ってくださっていました。

高橋:イラストレーターさんの場合は、作品が送られてきて、送り返さなくて大丈夫です、みたいな持ち込みが多いですが、フォトグラファーの方はURLを送ってくださる方が多い印象です。

高木:SNS上でのプレゼンテーションは僕なんかより、当事者の皆さんの方が詳しいし、コツとかも知っていると思うのですが、分母が多い分そこで引っかかるのってなかなか難しいですよね。

加藤:ダイレクトなアプローチが一番早いということですよね。

高木:当然バズってるとか人気があるとかで目につくことはありますが、そういう人たちはそれで仕事が来るだろうし。

クロカワ:たとえば、これからプロになりたい方って、実績が少なかったりほぼ無かったりして、ポートフォリオ内のプライベートワークの割合がどうしても多くはなってしまうと思いますが、それは気にならないですか?つまり、ゼロから1を頑張ろうとしている方たちはどういう行動を取ったらいいのでしょうか?

高木:ポートフォリオがよければ、記憶には残ると思います。本当に良い方のポートフォリオは、手に届くところに置いておきますね。そこに仕事か作品かは関係ないですよ。

クロカワ:最終的にはクリエイティブがよければ脳内ブックマークされていく、と。

高木:はい。実際の仕事ではなくても、数と質で勝負できると思います。デザイナーの採用もそうなんですけど、「やる気すごいあります。デザイン大好きです」って言いつつ、作品がペラペラな方とかいるんですよ。そういうのは残らないです。上手く喋れなくても、作ってきた作品の数が多くて、面白い視点の作品がいくつかあったらやっぱり採用したいなと思います。それはフォトグラファーでもイラストレーターでもデザイナーでも一緒なんじゃないかなと思っています。

クロカワ:気にせず熱量を持ってたくさんやれば、プロになる道も開けてくるんではないかと。

高木:お二人がそれを実践したように、自分で数こなして、撮影し続けるっていう。それに尽きる気がしますね。

加藤幸秀さんの作品

クロカワ:ちなみに加藤さんはどうですか?加藤さんもSNSで数多くUPして仕事が来たっていう感じですか?

加藤:基本的にはそうですね。インスタグラムで数を上げていって、ただその数もクオリティ高いものじゃないと見てもらえないなって思っていて。あとは、僕は直で営業の電話をたくさんしました。

高木:そういうことの積み重ねですよね。

加藤:とりあえず、30社くらい化粧品メーカーさんとか、大阪付近の会社に電話をかけて見事に断られる、URLとかインスタアカウント送っても見てもらえなかったり、見てもらえたとしても難しいとか言われたりして、直で足を運んだ時には、仕事の実績ないの?って聞かれることが多かったんです。あまりなくてって話すと、あ、そっか。みたいな話で終わっちゃったので…。そこで対策したのが、無償でいいからとりあえず何かを撮らせてくれっていうのをやっていました。そこで撮ったっていう実績を作って、そこで経験を積んでいって、自分一人で完結したわけではない写真をストックしていった経験があります。それは良い経験でした。

クロカワ:地道な努力ですよね。

加藤:本当にそうですね。すぐに案件をいただけるってほぼほぼなくて。見えないところで自分が何をするかっていうのは、やっていて重要だなって思いました。

高木:挫けそうになった時ってないですか?

加藤:まぁ、そうだよなって単純に思ったっていうか。実績なかったらそれはそうだなっていうか、じゃあどうするかっていう話。立ち止まった時はなくはないですけど、次どうするかのところに思考を持っていきましたね。

高木:かっこいいですね。

クロカワ:鋼のメンタルですね。

加藤:笑。逆に発注する側の立場になった時に、いきなり来られてポートフォリオ見せられてそれでOKするかって自分がその立場になったらちょっと怖いなって思うし、そういうことも含め考えた方がいいのかなって思います。

高橋:CURBON代表の武井宏員さんも最初は営業メールたくさん送ったって言っていましたよね。

高木:そうでしたね。断られる前提ですごい数の営業していたと仰っていました。

加藤:そうですよね。本当に30社電話して1社OKとか、それでも多分良い方かもしれないし、単発で終わることもあるし、という世界だと思います。どんどん行動するしかないですね。

※次回へ続く
TOP PHOTO by :クロカワリュート, 加藤幸秀

座談会の連載一覧

#01 個性のあるフォトグラファーが求められる、その理由とは?
#02 「対応力」がプロフェッショナルとアマチュアを大きく分ける鍵になる
#03 知識と技術の間を埋めていくのは「数」
#04 実績の少ない人がとるべき行動とは?
#05 セルフプロデュース力を駆使して、仕事につなげる方法

>>NEXT
DESIGNER MEETS PHOTOGRAPHER Vol.22
セルフプロデュース力を駆使して、仕事につなげる方法


■SPEAKER

高木 裕次 TAKAGI YUJI
CREATIVE DIRECTOR / ART DIRECTOR

高橋 梢 TAKAHASHI KOZUE
CHIEF PROJECT MANAGER


■GUEST

クロカワリュート Twitter : @ryuto_kurokawa

加藤幸秀 Instagram : @yukihide_


株式会社ダイナマイト・ブラザーズ・シンジケート(DBS)

東京港区にあるデザインコンサルティングファーム。
ブランディング、デザインコンサルティング、ロゴマーク開発など幅広いフィールドで事業展開中。

HP : https://d-b-s.co.jp

高木 裕次 Twitter : @takagiyuji1

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