暗部のグラデーションも美しいフィルム|Kodak Gold 200×東海林広太|120ブローニー|作例
はじめて使うカメラ用フィルムは、買う前に色味や写り方の特徴を知りたいもの。
そこで今回は復刻した話題のカラーネガフィルム「Kodak Professional Gold 200 Film (120 Format)」の作例をご紹介します。
このフィルムの特徴とはなにか。
PORTRA(ポートラ)シリーズとの違いとは。
どんな撮影シーンに適しているのか。
写真家の東海林広太さんの写真をお楽しみいただきながら、ぜひチェックしてみてください。
PHOTOGRAPHER PROFILE
PHOTOGRAPHER PROFILE
東海林広太
1983年 東京生まれ。2007年よりスタイリストとして活動した後、2014年から写真家のキャリアをスタート。現在、東京を拠点に活動をしている。2017年に初となる個展「Beautiful」を開催。同年「つぎのblue」、2019年「go see」「過去に写した時間 誰も知らなかった写真について」「青い光」「happen」、2021年「everything matters」「あの窓とこの窓は繋がっている」、2022年『パンザマスト』、2023年「Nothing happened」を開催。
@ko_ta_s @shoujikota https://ko-ta-shouji.com/Kodak Professional Gold 200 Film (120 Format)の作例
Kodak Professional Gold 200 Film (120 Format)を使った感想
kodakらしい素直な写りです。全体のトーンは、黄味が強く出る印象はありますが暖色の柔らかいトーン、ピントに関してはシャープに表現されていて癖のないニュートラルな描写ができると感じました。
暗部の表現力
シャドウ部のグラデーションは潰れもなく綺麗で、暗い場所の写りが僕は好きです。また、暗部で撮るとあまり黄味は気になりません 。屋外で直接あたる自然光より室内で回っている光のほうが相性は良さそうです。
欲を言えば、本音は彩度やコントラストにもう少し強さや癖が欲しいですが、それは好みの問題。このフィルムの持ち味である暖色の優しい写りを楽しんでいただければと思います。
粒子感
細かい粒子で小さいサイズのプリントやデジタル上では粒子感は気にならないです。逆を言えば、粒子感を出したい人には物足りないかもしれません。
PORTRA(ポートラ)シリーズとの違い
同じ条件での撮り比べをしていないので正確なことは言えませんが、どちらも使用したうえで感覚的には、PORTRA(ポートラ)に比べて彩度とコントラストが浅く、色合いは黄味が強めな印象です。
このフィルムで撮りたい場面
西日や夕陽などの柔らかい光や暖色の人の肌と相性がいいと感じました。屋外で直接当たる自然光よりも室内で回っている光の方が相性は良さそうだと思います。
どんな撮影に適しているか
自然光での撮影、暖色の仕上がりを好む人や、なるべく目で見たままに近いイメージで写真を撮りたい人。夕陽や逆光を活かした柔らかな表現をしたい撮影と相性がいいと思います。
東海林広太写真展〈パンザマスト〉
写真を撮るようになり、帰省の度に地元を撮るようになりました。
写真は原則的には今在るものを写すことは出来ますが目の前にないものは写すことが出来ません。
自分の育った場所にかつてはあったものとして、存在していた物事を写真に残すという一連のシリーズは<Not Found>というタイトルをつけ2016年から現在進行中でゆるやかに続いています。
今回の展示はこのシリーズから2018-2021の写真を中心に編んだ展示となります。パンザマストは直訳すると鉄塔(商標登録された名称)という意味ですが僕の地元では5時のチャイムのことを指しています。
言葉の意味としては通じるけれど本当の伝えたい意味としては伝わらない。(ある一定の条件の元でなくては)それは写真のもつ性質にも、とても似ていると思います。
会期:2022年9月22日[木]―10月7日[金]※9月22日[木]は14:00–22:00
会場:Printed Union
住所:150-0001東京都渋谷区神宮前6-32-7近藤ビル1F
時間:Open_14:00–20:00 Close_9.26[月]・9.27[火]・10.3[月]・10.4[火]
問い合わせ:hello@printed-union.com
(この記事は、コダック アラリス ジャパン株式会社と協働で製作する記事広告コンテンツです)