シネマティックなポートレートムービー #おしゃれなリール動画の作り方 |中西拓也
TikTok、Reels、YouTube Shortsと、ショート動画がどんどん主流になってきている今、写真だけではなく、動画を始めてみたいという方は多いのではないでしょうか。
Instagramではリール動画が優先的におすすめトップに表示されたりと、アルゴリズム的にもとても重要となっていて、目を引くおしゃれなリール動画を作って、発信したい方が多いと思います。
今回は「シネマティックポートレートムービー」でフォロワーが11万人(2023年5月時点)の中西拓也さんにシネマティックなリール動画の作り方のポイントを解説していただきます!
PHOTOGRAPHER PROFILE
PHOTOGRAPHER PROFILE
中西 拓也
1993年岐阜県生まれ。幼少期をイギリスで過ごす。大学進学をきっかけに上京。現在は会社員として勤務する傍ら、「何気ない日常を映画のように」というコンセプトのもと、Instagramを中心にCinematic Portrait作品を投稿。映像/編集は全て独学ながらも約2年間でフォロワーは10万人を超え、国内外から注目を集めている。
@takuya_nknsこんにちは、映像クリエイターとして活動している中西拓也です。
今回は、ポートレート動画を始めてみたいけど、どのように作ったらいいか分からない、という方に見ていただけたらと思います!
この記事をきっかけに動画の世界に一歩踏み込んでもらえたら嬉しいです。
シネマティックなリール動画・作り方の3つのポイント
「シネマティック」は「映画のように」という意味合いで使用されることが多いですが、3つのポイントを抑えることで、普通の映像からシネマティックな映像へ仕上げることができます。
1.背景ボケの効果を活用する
「背景ボケの効果」には3つの効果があると考えます。
1つ目の効果:背後の人物の存在感を和らげる
街中などでの撮影では人が映り込んでしまうことを最小限にできるので、撮影としても効率的です。
2つ目の効果:被写体をくっきり浮かび上がらせる
被写体がくっきりと浮かび上がらせることで、ポートレート映像としてより印象的な映像になります。
3つ目の効果:点光源を大きく見せる
背景に点光源の分かりやすい大きなボケがあることで、より手前の被写体に視線がいくようにできます。
写真も同様ですが、背景のボケ量が多ければ多いほど被写体がくっきりと浮かび上がり、ポートレート映像としてより印象的な映像になります。映画などでもそういう場面をよく見かけますよね。
より大きなセンサーサイズ、より最小F値の小さいレンズを機材の選択の基準にすると、良いと思います。
2.スローモーションを組み込む
作品の随所にスローモーション映像を組み合わせることで、よりシネマティックになります。映像作品の尺や、使用する素材の長さによって5.0倍スローと2.5倍スローを使い分けることをおすすめします。
なぜならスローモーションは映画においても多用される手法。日常では絶対に見ることのできない動きのため、非日常感が生まれ、よりエモーショナルな映像に仕上げることができです。
モデルさんの表情などをもっと見せたいと感じた時などに、スローを採用することがあります。
3.カラーグレーディングで世界観を整える
より印象的な映像に仕上げるため、カラーホイール等でより深いカラーグレーディングを行います。
カラーグレーディングとは、簡単に言うと色編集。なぜカラーグレーディングがポートレートムービーのポイントなのかというと、独自の世界観を演出するためです。
カラーグレーディングのポイント:暗部などに緑を入れる
teal & orange(ティールオレンジ) と呼ばれる、映画でよく取り入れられるカラーグレーディングの名称があります。(ティールは水色のことでオレンジはオレンジ色のこと)
補色の関係を1枚で表現すると、シネマティックな色合いになります。また、自分の好きな映像作家・山田智和さんの作品にあいみょんや米津玄師などのMVがありますが、その映像たちも緑がかったものが多いと感じ、それを参考にできるだけ記憶色に近づけるようにしています。