この夏、僕らは和装にハマった。|安井達郎の妻と過ごす写真のある日 #2

愛機のカメラでパートナーとの暮らしを記録する、モデルで写真家・映像作家の安井達郎(以下、安井)さん。そんな安井さんの、妻と過ごす写真のある日常をお届けします。

PHOTOGRAPHER PROFILE

安井 達郎

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安井 達郎

モデルとして雑誌広告等に出演する傍ら、映像作家としてnever young beach、indigo la EndなどのMV監督を務める。近年は自身のYouTubeにて日常を切り取ったVlogを発信している。2023年より写真家としての活動をスタートさせる。

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「一枚撮らせてくれないか?」という一言は世界が広がる可能性に満ちた言葉|安井達郎 #写真家放談

お盆と正月はそれぞれの実家に帰り、家族と一緒に暮らすことにした。

僕の実家が愛知で、妻が大阪。どちらも東海道新幹線で比較的簡単に行ける距離だし、両親が元気なので、できるかぎり両親や兄弟と集まりたい。というわけで、まず愛知で1日過ごし、その後大阪に移動した。

夫として、はじめて過ごす大阪でのお盆。

メインイベントはカラオケだった。というのもお義父さんの趣味がカラオケで、週末になると行きつけのカラオケ居酒屋で30曲も歌っているらしい。

以前から僕らをその店に連れて行きたかったようだが、今回の帰省でついに実現した。

ちなみに、僕らも歌うのは嫌いではない。この会を楽しみにしていたし、お義父さんやお義母さんが知っていそうな曲のプレイリストを作って練習してきた。

宴会は17時から始まり、料理を少し食べた後、早速お義父さんがマイクを握った。さすが、日頃歌い込んでいるだけあって、とても上手で、聞き惚れてしまった。

僕ら家族とカウンターにいた常連客は拍手で盛り上げた。歌い終えたお義父さんの満足そうな表情はとても素敵で、距離がさらに縮まった気がした。

安井達郎の妻と過ごす写真のある日

続いて僕は、練習してきた矢沢永吉の『チャイナタウン』を披露した。緊張したが、なんとか歌い切ることができたので、正式にカラオケリストに入れたいと思う。

妻が選曲したのは杏里の『オリビアを聴きながら』。もともとお義母さんの好きな歌で、子どもの頃に覚えたのだという。しっとり優しい歌声で、お義父さんに負けず劣らず、上手かった。また今度、歌ってほしい。

ちなみに、妻はかつて歌手志望で、10代の頃に受けたオーディションで浜崎あゆみの『LOVE 〜Distiny〜』を披露し、審査員特別賞を受賞している。これはまだ聴いたことがないので、またの機会にリクエストしたい。

安井達郎の作品2

それぞれ数曲づつ歌い、あっという間に東京に帰る時間となった。

お義父さんが締めに歌ってくれたザ・キング・トーンズの『グッド・ナイト・ベイビー』がとても心に染みた。

名残惜しさとそのキャッチャーなメロディが頭に残り、駅に向かうタクシーの中でもこの曲を流し、口ずさみながら余韻に浸った。

台風の影響で予定より短い帰省となったが、家族と過ごす時間の大切さを感じた、とても良い夏だった。次回はお義父さんの好きな歌を練習してデュエットしたいと思う。

安井達郎の作品3

この夏、僕らは和装にハマった。

呉服屋で初めて夏の着物を仕立ててもらい、浴衣や帯も何本か揃えた。妻は以前から「浴衣でお出かけしたい」と言っていたので、和装をするたびにとても楽しそうだった。それに彼女にはよく似合っていた。

写真はこの夏、初めて浴衣を着た彼女。念願が叶って嬉しそうだ。

自宅では何度も浴衣の着方を練習したり、帯や小物の合わせ方を考えたりしていた。その真剣さに関心し、少しでも役にたてればと、女性の帯の巻き方を一つ覚えた。

日常的に和装をする、というのが僕らのテーマで、お祭りや花火大会だけでなく、近所の居酒屋や、友人宅、ビアガーデンなどにも浴衣で出向いた。

また、自分が浴衣を着るようになって、和装をしている男性が少ないことに気づいた。涼しく快適で、なにより1.5倍ほど格好よく見えるので、興味があればぜひチャレンジしていただきたい。

安井達郎の作品4

最後に。

最近、妻はこの顔で脅かしてくる。

安井達郎の作品5

朝のスキンケアのルーティンらしく、正直、初めて見たときには驚いたが、すぐに見慣れた。

でも、毎度脅かしてくるし、「写真撮ってよ」という顔をしてくる。

まあ、撮るけれど。