【作例レビュー】CONTAX T3｜コンタックスのカメラ｜#わたしのカメラ｜vol.103
とっておきのカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ 」。
そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。
今回はコンタックスのカメラ「CONTAX T3」とその作例をご紹介します。
PHOTOGRAPHER PROFILE
PHOTOGRAPHER PROFILE
anna nakano ｜ 中野 安奈
1993年生まれ。福岡県在住。
日常の中で、撮るに足らないものばかりかもしれないけれど、
自分が好きだと感じた、曖昧でありながらもそこに確かにある愛を撮る。
@__anna__nkn
CONTAX T3の作例
わたしがCONTAX T3で撮る理由
１.カメラと出会ったきっかけ
最初はCONTAX T2を愛用していましたが、もっと表現の幅を広げたいと思い、さらに寄れるAF性能が高いカメラが欲しいと考えていたところ、このカメラと出会いました。
もともと友人がCONTAX T3を使用しており、その作例がかっこよく、憧れを抱いていたところに状態の良い機体と巡り合えました。
２.何故使いたくなるのか
カメラを持って出かける時に、今日は絶対撮るぞ！と意気込んでしまうと、気分が乗らずに撮れなかったり、いつのまにか「重たいカメラ持ち出したんだから絶対撮る」が目的になってしまい無理して撮ってしまったりすることが苦手でした。
しかしこのカメラは重くもなく、かさばらないのでとりあえずカバンやポケットに入れておこうと気軽に写真を撮れるのに、驚くほど綺麗に写るんです。
手に馴染むコンパクトなデザインから、体の一部の様に扱うことができ、「なんか良い」という瞬間を直感で撮ることができるので、写真を撮ることに気負いせずに、のびのびと撮影を楽しめます。
３.このカメラが自分の作品にもたらした影響
カールツァイス社製のレンズが持つシャープな写りと、35cmまで寄れる強みのおかげで、作品撮りから日常生活まで、撮れる幅が広がった。
４.どんな特徴や魅力があるのか
- カメラのデザインが無駄がなくシンプルでかっこいい。
- シャープな写り。
- コンパクトカメラの中でもトップクラスの小ささのおかげで、いつでも気軽に持ちだして撮れる。
- 撮るものを選ばないオールラウンダーなカメラ。
５.描写や使い心地、好きなポイント
- カールツァイスが持つシャープな描写力。
ひとつ前のT2よりもさらにシャープで、時々本当にフィルム？と疑いたくなるくらい綺麗に写る。一眼にも負けず劣らずな写り。 - 明暗がしっかり、光の捉え方が綺麗。
- 最短距離が35cmなので、テーブルフォトをサクッと撮れるところ。
６.どんな人にお勧めしたいか
スナップが好きな人にお勧めです。
- いろんなものを撮りたいけど、一台で完結させたい人。
- 綺麗な写りが好きな人。
- 日々の生活で一瞬でも撮りたいものを逃したくない人。
少しでも当てハマる方がいたら、ぜひこのカメラをお手に取ってみてください。
information
CONTAX T3の基本情報
21世紀最初にして最後の高級コンパクトフィルムカメラ：CONTAX T3。
1990年代の高級コンパクトフィルムカメラブームの立役者「CONTAX T2」の後継機として、2001年に発売。
コンパクトカメラの中でも、優れた操作性と高い性能のレンズを搭載し、プロの間でも愛好家が多い高級コンパクトカメラ。
その中でもCONTAX T3は、今までのフィルムカメラの技術を集大成した”最高”の高級コンパクトカメラとも評されるほど。 実際、写真家：奥山由之さんの愛用カメラの一つがCONTAX T3。
T2から継承されたCarl Zeissレンズは、35mm。最短撮影距離は、T2のおよそ半分の0.35m。
さらに、最高1/1200秒のシャッター・精度の高いマルチAFが搭載され、撮れる幅が格段に広がり、一眼レフに匹敵するほどの描写力。
ボディは、お馴染みの高級感のあるチタンで、T2よりも一回り小さく小型化。
毎日ポケットに忍ばせ、街を歩くのを想像するだけで夢が膨らむ…そんな特別な一台。
幅・高さ・奥行：105.0mm×63.0mm×30.5mm
重量：230g
