《shanai / #写真家の視る働く空間 》LINEヤフー株式会社 篇

オフィスとは、多様な働き方の最前線。
写真家の目に映るオフィスの魅力とは、どんなものだろう。

オフィスのあり方が問われる今、写真家が細部まで工夫を凝らされたオフィス空間を切り取ることで「これからのオフィス」を考える。 

LINEヤフー株式会社のオフィス社内取材・紹介

今回は、LINEヤフー株式会社(以下、LINE)の本社オフィスを訪問。

2011年のサービス開始以降、世界で利用されるコミュニケーションアプリへと成長し、世界中の人と人、人と情報・サービスとの距離を縮める「CLOSING THE DISTANCE」をミッションに、LINEを入り口として生活のすべてが完結する「スマートポータル」の実現を目指して事業を拡大しているLINE。

そんなLINE本社の四谷オフィスは、変化の激しい時代だからこそ「組織の変化にあわせて柔軟に使い方を変えられるオフィス」であるという。

PHOTOGRAPHER PROFILE

北岡稔章

PHOTOGRAPHER PROFILE

北岡稔章

1986年高知県生まれ。
大阪で建築を学んだ後、ビジュアルアーツ大阪写真専門学校入学。
卒業後スタジオエビス入社。
退社後、2015年独立。
2022年に写真集『私は絵が描けない / I can't draw a painting』刊行。

instagramのアイコン @toshiakikitaoka 別のタブで開く @saruparadaisu 別のタブで開く URLリンクのアイコン https://toshiakikitaoka.com 別のタブで開く

時代にあわせて柔軟に。チューニングできるオフィス空間

LINEのオフィスの特徴のひとつは、固定されたものが置かれていないこと。
デスク・チェアなどの配置の調整で、レイアウトをいつでも変更できるようにしている。

LINE社はサービスの拡大や社員数の増加に伴い、これまで複数回のオフィス移転をおこなっている。レイアウトを変更できるようにしているのは、変化が多いからこその工夫だ。

社内のスペースデザインチームが、社員が快適に働ける環境の考察を日々重ね、状況に合わせて最適に整えられるように備えている。

LINEヤフー株式会社のオフィス社内取材・紹介
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ユニークなのは自社でオリジナルのユニット家具も製作しているところだ。

たとえばそれはひとつのテーブルが、LINEマンガを読んだりLINE GAMEで遊べるディスプレイ台になったり、オーダーメイドで制作している専用のゴミ箱が机の内側の寸法にピッタリはまるようになっていたり……、状況に応じてスマートに組み替え、その空間に最適なオフィス空間を生み出している。

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チームを超えて人が交差するLINE CAFE

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社員専用エリアであるLINE CAFEには、「ここで働きたい!」と思ってしまうほどにおしゃれなカフェ空間が広がっている。

カフェスペースは仕事中の気分転換に最適な第三の居場所。カレーやサラダなどのランチのほか、バリスタが淹れたコーヒーをリーズナブルな価格で飲める。

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とりわけ、社員にはサラダが人気だ。取材当日はすでに完売しており、その人気ぶりを伺うことができた。LINE CAFEにはサラダ用ソースが10種類程度用意されており、季節によってサラダソースやサラダの種類も変わる。
当日ご案内してくれたスペースデザインの佐藤さんいわく「ナッツドレッシングがおすすめ」だそう。

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LINE CAFEは食事や休憩だけではなく、社員のワークスペースとしても利用されている。いわば様々なチームで働く“人が交差する場所“。

LINE CAFEがあるからこそコミュニケーションが活性化され、これまでにない発想が生まれる一因になっているのだろう。

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カフェにはレゴブースも。こちらも社員同士のカジュアルなコミュニケーションツールになっていることが伺える。
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アイディアを生み出すための空間「FIELD30」

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30階は「FIELD30」と呼ばれ、壁や柱、テーブルはホワイトボードとして利用できる。新しいアイディアを生んだり、ディスカッションするのに最適な空間だ。

社員が集まるシェアハウスのような場所で、MTGするチームがいれば、食事をするメンバーもいる。

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開放的なガラスに囲まれた空間からの眺めは都心の絶景

机に座りスーツを着て議論するのではなく、「ちょっとホワイトボードで話さない?」から始まる議論。開放的な場所で、肩肘張らずにミーティングできる。

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あらゆる面がホワイトボードになる「FIELD30」には、ほかの誰かが考えたアイディアの多くを消さずに残してあるという。その理由は、ほかの誰かが考えたアウトプットが良質なインプットにつながるから。

実際にFIELD30は社員の会話がよく聞こえる空間で、日々この空間から事業を進めるアイディアが生まれている。

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LINE CARE、ミッションウォール、執務エリアにもこだわりの数々

■日々社員をサポートするLINE CARE

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文具や機材など業務に必要な備品を社員に貸し出すほか、忘れ物を預かる等、社員の日々の業務が円滑に進むようサポートする「LINE CARE」

■働きやすさにフォーカスした工夫の光る執務エリア

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奥にある黒いオンラインミーティング用個室ブースはコロナ以降に増設
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執務エリアにあるミーティングスペース
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ブースの間仕切りは、ぱっと見は荒そうで棘が刺さりそう。だけど、さわると手触りはサラサラ。社員が怪我をしないようにヤスリで丁寧になめされている。シンプルでも、「本物」な品質の素材を使うことを大切にしている

■廊下や壁も世界観を表現する場に

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23階フロアのの中央にあるミッションウォールは自由に描ける世界地図仕様のホワイトボード。会社のメンバー一人ひとりがオフィスという場をつくることに、主体的に参加してほしいという想いが込められている
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オフィスはシンプルなデザインが基本となっているが、世界観を作り込んでいる。この壁を背景に記念撮影する社員も多いという

■LINEの創作力の源。LINE STUDIO

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会社の創作力の源になっているLINE STUDIO
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動画の収録や録音、編集作業だけではなく、インタビュースペースとして利用することも多い
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写真家・北岡稔章さんの写真を観ると、LINEで働く人たちの空気感と共にオフィスの魅力が伝わってくる。

社員数が約2,900名にも及ぶLINEが成長し続ける秘密を垣間見ているようだ。

あたらしいアイディアと出会う工夫、
コミュニケーションを促進させる仕掛け、
変化に対応できる先々を見越した柔軟性……。

LINEのオフィスには、シンプルさの中に“工夫“が詰め込まれている。

これからのオフィスには、誰にとっても使いやすく、どんな変化にも対応できる柔軟なデザインが必要なのかもしれない。

今後も写真家と共に、写真の力を最大限に引き出す企画をお届けしていく。
次回の更新をお楽しみに。


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