撮ってすぐ、自分の色に。OM-3「カラープロファイルコントロール機能」で切り取る街中の風景|写真家・zookomi
こんにちは。東北のフォトグラファー、zookomiです。 普段は「東北の四季」をテーマに、風景や訪れた町並み、祭りなどの文化的行事を撮影しています。
いつも使用しているカメラは SONY α7Ⅳ。撮影した写真は「Lightroom」という編集ソフトに取り込み、色味や明るさの調整を行ったあと、スマートフォンへ共有しています。
納得のいく表現を追求するのは楽しい作業ですが、一方で、理想の色合いに仕上げるために、わざわざデータをソフトに取り込むという工程をどこか億劫に感じている自分もいました。
もっと手軽に写真を編集したい。でも色彩や仕上がりも妥協したくない──
そう思うのは、僕だけではないはずです。
また、写真を始めたばかりの方や、編集に苦手意識を持っている方にとって、複雑なソフトを使いこなし、ゼロから自分の色を作り上げていくのは、かなり高いハードルのように思います。
そこで今回は、4種類のプリセットを備え、さらにカメラ内で色彩や仕上がりの調整ができるOM-3の「カラープロファイルコントロール機能」をお試ししてみることに。
本記事では、その機能の魅力について実際に撮影した作品を交えながら紹介します。
OM-3のカラープロファイルコントロール機能って?
OM SYSTEMのOM-3は、往年のフィルム一眼レフカメラ 「OLYMPUS OM-1」 の設計思想を継承した、美しさと操作性を兼ね備えたデジタル一眼カメラです。
フラッグシップモデルである「OM-1 Mark II」に迫るスペックを搭載しながら、ボディーの重さは500mlのペットボトルよりも軽い413g!軽快に持ち運べるサイズ感は、思わずカバンに入れて持ち出したくなります。

そんなOM-3の大きな特長のひとつが、「カラープロファイルコントロール機能」です。カメラに搭載されたダイヤルで、理想の色彩や仕上がりを実現できるこの機能は、撮って出しでも完成度の高い写真に仕上げてくれます。

ありがたいのは、ゼロから色を作る必要がないこと。まずは用意されたプリセットを選び、そこから調整を加えていくことで、手軽に自分好みの表現を楽しめます。
この初心者でも迷わない操作性と、カメラ内完結とは思えないカスタマイズ性の高さは、OM-3を使う上での大きなメリットだと感じました。
ふとした瞬間が「作品」になる4つのプリセット
カラープロファイルコントロール機能には、4つのプリセットが搭載されています。ここからは、それぞれの色彩の特長について紹介していきます。
COLOR1
まず「COLOR1」は、すべての設定がデフォルトの±0のニュートラルなプリセット。被写体が持つ本来の色味を素直に再現してくれます。
≫「COLOR1」で撮影した写真(プリセットの色彩のバランス・ハイライト・シャドウはスワイプでチェック!)
COLOR2
「COLOR2」は、渋みとコクのある色調が特徴的なプリセット。明るい部分と暗い部分、どちらもしっかり描写されるため、非常にバランスの取れたトーンに仕上がります。
≫「COLOR2」で撮影した写真(プリセットの色彩のバランス・ハイライト・シャドウはスワイプでチェック!)
COLOR3
「COLOR3」は、彩度の高さと濃厚な発色が魅力のフィルムライクなプリセット。「COLOR2」よりもさらにコントラストが強く、より個性的で印象的な仕上がりになります。暗い部分はより深く、明るい部分ははっきりと描写されるため、夜景との相性も◎。
≫「COLOR3」で撮影した写真(プリセットの色彩のバランス・ハイライト・シャドウはスワイプでチェック!)
COLOR4
「COLOR4」は、淡く柔らかい色調が印象的なプリセット。「COLOR2」や「COLOR3」とは対照的に、ローコントラストな表現を楽しめます。
≫「COLOR4」で撮影した写真(プリセットの色彩のバランス・ハイライト・シャドウはスワイプでチェック!)
ニュートラルな「COLOR1」とそれぞれのプリセットの効果を見比べてみると、プリセットによる表現の違いがさらにはっきりとわかるかと思います。



ここからは、各プリセットを用いて僕が撮影した作例を見ていきましょう。

使用プリセット:COLOR2
仙台大観音の内部。暗い空間だったので、色味とコントラストのバランスがとれたCOLOR2を選択し、明るい印象に仕上げました。

使用プリセット:COLOR2
橋の赤色を目立たせた一枚。松島の落ち着いた雰囲気を活かすため、渋みとコクを引き出してくれるCOLOR2を選びました。

使用プリセット:COLOR2
COLOR2のバランスのいいコントラスト表現は、逆光でもその実力を発揮してくれます。信号機のシルエットがはっきりと見え、青色が際立つ写真に仕上がりました。

使用プリセット:COLOR3
看板の力強い色味を目立たせるため、ハイライト表現が得意なCOLOR3を選択。夕暮れどきの飲食街の独特の雰囲気が伝わる一枚に。

使用プリセット:COLOR3
モノトーンで構成された世界のなかに佇む“緑色のタクシー”を、COLOR3で際立たせました。暗部はぐっと沈み、明部はやわらかく持ち上がるコントラストが、不思議な世界観を構成しています。

使用プリセット:COLOR4:
仙台駅前のモニュメントは、絶妙なオレンジ色が印象的。その繊細な色味をそのまま引き出すため、あえてCOLOR2やCOLOR3のように発色を強調するプリセットではなく、COLOR4を選択しました。

使用プリセット:COLOR4:
雲の揺らぎと、浜辺に佇む馬のオブジェの静かな寂しさを表現するため、COLOR4を選択。やわらかく主張しすぎないトーンも相まって、絵のような一枚に。
カメラ内ですべてが完結!直感的な色づくり
この4つのプリセットだけでも充実した撮影体験を楽しめますが、カラープロファイルコントロール機能がすごいのは、このプリセットをベースに自分好みの色彩や仕上がりに調整できること。
12色の彩度を11段階で設定できるほか、ハイライトやシャドウ、コントラスト、シェーディングまで、カメラ内での操作とは思えないほど綿密な調整が行えます。さらに、自分好みにカスタマイズした設定はプリセットとして、そのまますぐに呼び出せるのも大きな特長です。

調整方法もとても簡単!カメラのダイヤルを回すだけで、仕上がりを確認しながら感覚的に調整を行えます。私の場合、①ハイライト・シャドウ②シェーディング③シャープネス④コントラスト⑤色彩の順番で調整を重ねていきました。
写真の編集が初めてという方は、まずはハイライトとシャドウを調整してみるのもおすすめ。ハイライトを動かすことで明るい部分の強弱をコントロールでき、シャドウを調整することで黒つぶれを抑えたり、黒をより引き締めたりすることができます。わずかな調整でも印象が大きく変わるので、ぜひ試してみてください。
ここからは「COLOR2」をベースに、私好みの色合いに調整した写真を紹介します。設定内容も公開しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

zookomi流・OM-3カスタムレシピ
色彩:青系+4 緑系+4
ハイライト:+4
シャドウ:–3
シェーディング効果:0
シャープネス:+2
コントラスト:+1
POINT
シャドウに青みが欲しく、グリーンのトーンも強めに入れ込みたかったので、青・緑の数値を最大まで上げました。ハイライトやシャドウは、黒つぶれや白飛びしないように気をつけながら調整し、全体的なコントラストは強めに出るようにしました。

ビルの光や車のライトの色味がしっかりと映るよう、長時間露光で撮影しました。

暗い通りですが看板の色を際立たせることで、横丁のごちゃついた感じを表現しました。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO 57mm(35mm判換算:114mm)1/60秒 F4.0 ISO 200
コントラストが強く出るようなカスタムレシピにしたので、巫女装束の赤色がアクセントになっています。

看板とその下の提灯にフォーカス。原色がくっきりと映えるように意識しました。
まとめ
手軽に色の調節ができ、撮って出しで雰囲気ある写真が完成するカラープロファイルコントロール機能は、撮る意欲をかき立ててくれると感じました。既存のプリセットで楽しむもよし。自分なりに色彩や仕上がりを調整するもよし。その自由さは表現の幅もグッと広げてくれるはずです。
また、街中での撮影を行ううえで、OM-3のコンパクトなボディーも大きな魅力だと感じました。持ち運びやすいということは、それだけ「シャッターを切るチャンス」が増えるということ。日常の何気ないワンシーンを撮る楽しさを、あらためて思い出させてもらえるカメラでした。
ちなみにOM-3には、今回紹介したカラープロファイルコントロール機能とは別に、モノクロプロファイルコントロール機能も搭載されています。こちらもニュートラルな「COLOR1」を含む4つのプリセットが用意されており、それらをベースとしたカスタマイズが可能。また、モノクロではフィルム写真のような粒状感を加える効果や、特定の色ごとの明るさを変えて印象をコントロールする「カラーフィルター」をシミュレーションする機能も備わっているので、自分の撮りたいイメージを追求できます。
それでは最後に、モノクロプロファイルコントロール機能を用いて撮影した写真とともに、この記事を締めくくりたいと思います。





▼Information
OM SYSTEM OM-3
「OM-3」は、フラッグシップモデルである「OM-1 Mark II」とほぼ同等の高画質・高性能を備えながら、500mlのペットボトルよりも軽いコンパクトさを実現した、デイリーユースに最適なカメラです。ライブNDをはじめ、ライブGNDや多重露光撮影といったコンピュテーショナル フォトグラフィ機能を搭載し、これまでにない新しい撮影表現を可能にします。
サイズ:約139.3mm(W)x 88.9mm(H)x 45.8mm(D)
質量:約413g(本体のみ)
WEB:OM-3 商品ページ
PHOTOGRAPHER PROFILE
PHOTOGRAPHER PROFILE
zookomi
宮城県出身。2017年から写真を本格的に撮り始める。
宮城を中心に、東北の自然・文化・街並みを主に撮影している。
風景・ストリートを主な被写体とし、東北の魅力がより多くの人々に伝わる写真を目指して撮影を続けている。
















