《5月30日から》ロックバンド・羊文学のアルバムの世界観を表現した展覧会「ひみつの庭」開催。Nico Perezも参加|神保町 New Gallery

塩塚モエカ(Vo.Gt.)、河西ゆりか(Ba.)、フクダヒロア(Dr.)からなるオルタナティブロックバンド、羊文学の展覧会「”ひみつの庭” inspired by 羊文学- 12 hugs (like butterflies)」が2024年5月30日(木)〜6月23日(日)に東京・神保町のNew Galleryにて開催される。

本展は、昨年12月にリリースされたフルアルバム『12 hugs (like butterflies)』のアートワークを担当したharu.氏(HUG inc.)が、塩塚氏より受け取ったセルフライナーノーツを辿りながら楽曲を再解釈し、さまざまな分野で活動するアーティストたちとともに、アルバムの世界観を表現された展示空間。

羊文学を独自の視点で写真に収めてきたフォトグラファー・Nico Perez氏を始め、衣装を手掛けたAva氏、フラワーアーティストのfinaleflwr氏、「ファッション」をバックグラウンドにあらゆる領域で活躍するアーティストChristopher Loden氏、Supreme x MM6のコラボレーションでも話題を呼んだウイッグ・アーティスト・河野富広氏とフォトグラファー/ビジュアル・アーティストの丸山サヤカ氏によるクリエーティブ・プラットフォーム konomadなど、名だたるアーティストが参加するとのこと。

「ひみつの庭」

7年ほど前、モエカさんと最初に会ったとき、私は約束の場所にすごく遅れていた。
東京の街にまだ馴染みもない頃、何かの媒体の取材で対談相手として私のことを選んでくれたのだった。そのときのことはあまり覚えていないが、彼女の憂を帯びた大きな瞳は印象に残っている。遅刻をしたにも関わらず堂々としている私の姿(最悪である)を見て、「これでもいいんだと思えた」と最近になって話してくれた。

後にアートワークなどの制作に携わるようになり、初めてデザインした『若者たちへ』(2018)では、モエカさんの瞳に映る未来を覗き込みたくなるような一枚をジャケに選んだ。
メンバーと関わるのは制作期間のみで、プライベートな話もあまりしないが、音楽への妥協や嘘がないからこそ、楽曲を聴けば今の彼らにとって大切なものを捉えることができる気がした。『our hope』(2022)、そして『12 hugs (like butterflies)』(2023)の制作も共にさせてもらい、ゆっくりと信頼関係を築いてきた。

「ひみつの庭」は、『12 hugs (like butterflies)』の楽曲や世界観を私たちHUGが再解釈した展示空間となっている。
変化し続けるバンドそのものを“庭”、それを耕すクリエイターやスタッフたちを“庭師”と定義したこの空間では、作品が生まれていく過程にある、夢をみる余白を大切にしたかった。

展示のキービジュアルは、創造の扉をつなぐ蝶のかたちをした蝶番の写真を、サイアノタイプでプリントしている。まだ見ぬ未来への構想を練る、という意味で「青写真を描く」と表現することがあるが、この展示は自分のなかで形成されつつあった羊文学像を、一度解体するような作業だった。あえて輪郭をあやふやにすることで、きっとどんなものにも変化していけるから。

さまざまな可能性を秘めている羊文学が、そしてメンバーの一人ひとりが、自由に表現を模索し続けていけることを願って。

クリエイティブ・ディレクター haru. (HUG inc.)
▼information

“ひみつの庭” inspired by 羊文学 – 12 hugs (like butterflies)

【会期】
2024年5月30日(木) — 6月23日(日)12:00-20:00 ※最終入場は閉館の30分前まで
【会場】New Gallery(東京都千代田区神田神保町一丁目28-1 mirio神保町 1階)>MAP
【入場料】1,000円 ※事前予約制

【チケット購入はこちら】https://eplus.jp/himitsunoniwa/
【HP】https://newgallery-tokyo.com/secretgarden/