沖縄の写真家・石川真生を追うドキュメンタリー映画「オキナワより愛を込めて」【8月公開】

沖縄を拠点として活動し、今年2月に、沖縄出身の写真家として初の文部科学大臣賞を受賞、3月には土門拳賞を受賞した写真家・石川真生氏を追うドキュメンタリー映画「オキナワより愛を込めて」が8月より公開される。

early elephant film + 3E Ider (C) 2023

本作は、2023年11月に初開催された沖縄発の国際映画祭「Cinema at Sea – 沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル」のオープニング作品としてジャパンプレミアされ、今年5月29日よりドイツで開催されるニッポン・コネクションでの上映も決定している。

沖縄の伝説的写真家、石川氏が自身の初期作品を振り返りながら、当時の様子を語る自伝的ドキュメンタリーとなっている本作。写真家としての石川真生のルーツを辿りながら、ファインダーを通して語られた「愛」、そして作品の背景となった歴史、政治、人種差別、それらを乗り越えるパワーを写真とともに映し出していく。

監督の砂入博史氏は、ニューヨークを拠点に活動しており、ドキュメンタリーを中心に映像制作を続けている。また、映画制作にとどまらず、パフォーマンス、写真、彫刻、インスタレーションなど様々なジャンルの創作を手掛けている。

公開されたメインビジュアルは沖縄出身の写真家・上原沙也加氏が担当。「熱き日々 in キャンプハンセン!!」のイメージカラーが配色され、石川氏の近影と、劇中で語られる20代の同氏の写真が使用されている。タイトルロゴには石川氏直筆の題字が使用されている。

■あらすじ

醜くも美しい人の一生、私は人間が好きだ。ー 石川真生

1971年11月10日、米軍基地を残したまま、日本復帰を取り決めた沖縄返還協定を巡り、沖縄の世論は過熱していた。ストライキを起こした労働者と、機動隊の衝突は、警察官一人が亡くなる事件に発展した。当時、10代だった石川は、この現場を間近で目撃した。「なんで沖縄にはこんなに基地が多くて、なんでこんなに色んな事件事故が多いんだろう」。同じ沖縄人同士の衝突がきっかけとなり、浮かんできた疑問が、石川を写真家の道に進ませた。

1975年、米兵を撮るために、石川は友人を頼り、コザ照屋の黒人向けのバーで働き始める。バーで働く女性たちや、黒人たちと共に時間を過ごしながら、日記をつけるように、石川は写真を撮り続けた。

当時の生活が収められた3冊の写真集「熱き日々 in キャンプハンセン!!」(1982)、「熱き日々 in オキナワ」(2013)、「赤花 アカバナー 沖縄の女」(2017)を手に、およそ半世紀が経った今、当時の記憶を回想する石川。石川自身が「最も大事にしてる写真」と語る作品、そこに納められた人々との物語が語られていく。写真家、石川真生による自由な生き方を肯定する「人間賛歌」が誕生した。

▼ Information

映画『オキナワより愛をこめて』
公開時期:2024年8月24日(土)より沖縄:桜坂劇場、8月31日(土)より東京:シアター・イメージフォーラムほか全国公開
監督・カメラ・サウンド・編集:砂入博史
出演:石川真生
プロデュース: 砂入博史 + イドレ・バッバイヤー
オーディオ・ミックス :アダム・スコット
サウンド:吉濱翔
字幕:酒見南帆
音楽:アダム・スコット、吉濱翔、米田哲也、北崎幹大、大城修一
協力:吉濱翔、仲里効、大橋弘基、大野亨恭、大琉球写真絵巻実行委員会メンバー
オリジナルサウンドトラック:「琉球ハイブリット」 北崎幹大 2019/「オキナワより愛をこめて」 北崎幹大 + 吉濱翔 2019

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公式サイト https://okinawayoriaiwokomete.com/