フォトグラファーが紹介!エモい・雰囲気のある写真が撮れるおすすめ方法3つ。

「雰囲気写真」「エモい写真」というワードをよく耳にしますよね。広告などでもたくさん「雰囲気」「エモい」表現をとり入れたものを見かけます。

いざ自分が「エモい写真」「雰囲気写真」を撮影しようと思うと、具体的に何がエモさなのか難しいと感じませんか?

今回はプロの写真家/フォトグラファーの作例とともに、雰囲気のある写真がどのように活用されているのかと、その表現方法をご紹介します。

PROFILE

Mume Takahashi │ 高橋夢萌

PROFILE

Mume Takahashi │ 高橋夢萌

2001年群馬県生まれ。学生時代はフラワーデザインを学びながら高校2年生で写真を始める。就職を機にフォトスタジオへ勤務し、フラワーから写真の世界へ転身。現在は株式会社CURBONで専属フォトグラファーをしながら個人の創作活動も行なっている。

instagramのアイコン @_20___me 別のタブで開く

光を活用した撮り方

なぜエモさ・雰囲気を感じるのか?

逆光で撮影をすることで描写が曖昧になります。
曖昧な雰囲気を写真に残すとノスタルジックに写り、それを見たとき懐かしさを感じて過去の記憶が連想されます。

エモさ・雰囲気を表現する方法

この写真は室内の電気を消して、太陽の光で逆光を作って撮影しています。

太陽の光だけでも抽象的な描写を作ることは可能ですが、【太陽→窓→被写体】の、窓を挟んで撮影をすると、太陽の強い光が窓で柔らかくなり、よりロマンティックに演出することができました。

優しい光で懐かしい雰囲気が演出されていますね。

道具を使った撮り方

なぜエモさ・雰囲気を感じるのか?

この写真は、独特な世界を見ているような感覚になりますね。

光の描写が柔らかく、まるで記憶の中の映像が写し出されているような表現に。アパレルブランドの独特な世界観を写真に反映させています。

エモさ・雰囲気を表現する方法

実はレンズに特殊なフィルターを装着するだけで写真の雰囲気がガラッと変わります!

この写真は「ブラックミストフィルター」を使用し撮影しました。

このフィルターを使用すると、コントラストが柔らかくなり滑らかな描写になるので、肌の光と影の部分の色に大きな差が生まれないことが分かります。

また、レンズが捕らえる光が柔らかくなることで、洋服の色を綺麗に見せることができました。

フィルターを使用しなくても、レンズにワセリンやストッキングを付けることで代替ができるので、身近な物で色んな写りを試してみるのも面白いですね。

ボケを使った撮り方

なぜエモさ・雰囲気を感じるのか?

ブレたりボケたりした写真は、見た人の記憶の中にあるシーンと結びつきやすいのではないでしょうか。

今回の写真のように動きを感じられるものに人は懐かしい感情を抱き、「エモさ」を感じます。写真がブレたりボケたりすることで生じる躍動感に、撮影時の動きが伝わりやすいです。躍動感が被写体の動きを強調させて、その場の楽しい雰囲気が伝わりますね。

今回の写真では、モデルさんの元気でアクティブな様子が垣間見える写真になりました。

エモさ・雰囲気を表現する方法

エモさを表現するためにこの写真で活用したのは「ボケ」です。ピントが合っていない部分はあいまいだからこそ、この写真は何なのだろう……と想像する余白が生まれ、見る人が写真に描かれたものと自分の記憶とを重ね合わせやすくなります。

あえて意図的にボケさせることによって、エモさを演出することができます。

さいごに

今回は、いくつか例を挙げて「エモい写真」「雰囲気写真」とその活用について紹介させていただきました。撮影したい内容に合わせて、「エモい雰囲気」を作り出すことができれば、撮影の幅が広がり、より効果的な写真になります。

紹介した事例以外にも、雰囲気のある写真を撮影する技法が沢山あると思います。少しの工夫で見え方が変わるので、身近な道具を使って試してみるのも面白そうですね。

撮影協力

model
吹雪 | FUBUKI
五葉

hair & make
菜々巳

衣装協力
Mebuki
オダ ユキムラ