08# 旅を書くこと|山岳収集家・鈴木優香の、山で出逢ったエトセトラ。
遠い国の山で迎える朝は、いつも少し現実から浮いている。冷えた空気、見知らぬ壁、まだ言葉にならない記憶。その輪郭を確かめるように、鈴木優香は山でペンを取る。書くことは、旅を自分の中に留めるための静かな行為だ。
「山岳収集家・鈴木優香の、山で出逢ったエトセトラ。」第8回は、旅を書くことについて。

PHOTOGRAPHER PROFILE
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鈴木優香
山岳収集家。東京藝術大学大学院修了後、アウトドアメーカーの商品デザイナーを経て独立。現在はライフワークとして国内外の山を旅しながら、道中で出合う美しい瞬間を拾い集めるように写真に収めている。
山で見た景色をハンカチに仕立ててゆくプロジェクト「MOUNTAIN COLLECTOR」(2016〜)、写真展「旅の結晶」(2023)