#03 森を歩く|山岳収集家・鈴木優香の、山で出逢ったエトセトラ。
都市の喧騒の中で、私たちは知らず知らずのうちに山との距離を置いてしまう。けれど、山はいつもそこにあって、静かに私たちを見守っている。
山には、ただの自然の風景以上のものがある。深い息吹や、心がふっと軽くなるような、そんな温かさが広がっている。
山岳収集家・鈴木優香が、山で出合ったささやかな出来事を、一通の手紙のように綴っていくこの連載。第3回の舞台は、緑が深まる季節の森。急がず、競わず、ただ森の中を歩く。その何気ないひとときには、静かで確かな豊かさを見つけられます。

PHOTOGRAPHER PROFILE

PHOTOGRAPHER PROFILE
鈴木優香
山岳収集家。東京藝術大学大学院修了後、アウトドアメーカーの商品デザイナーを経て独立。現在はライフワークとして国内外の山を旅しながら、道中で出合う美しい瞬間を拾い集めるように写真に収めている。
山で見た景色をハンカチに仕立ててゆくプロジェクト「MOUNTAIN COLLECTOR」(2016〜)、写真展「旅の結晶」(2023)