とっておきのカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ 」。

そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。

今回はオリンパスのカメラ「OLYMPUS PEN FT」とその作例をご紹介します。

作例で使用した機材

camera:OLYMPUS PEN FT
renz : F.Zuiko Auto-S 1:1.8 f=38mm

わたしがOLYMPUS PEN FTで撮る理由

PROFILE

naoko

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naoko

自然のあるところを散歩しながらふと目に止まったもの、心を動かされたものを残したくて写真を撮っています。光と影を生かした構図や被写界深度の浅いボケを生かした写真、逆光で現れる、オールドレンズならではのフレアやゴーストがとても好きです。

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フィルムの値段がどんどん上がるなか、たくさんの写真を残すことのできるハーフカメラが欲しいと思いました。

譲れなかった条件は、レンズ交換ができること、絞りやシャッタースピードがマニュアルで設定できること、フレアやゴーストがたくさん出せること。それらをすべて満たしているのが、OLYMPUS PEN FTでした。

柔らかい雰囲気や虹色のゴーストに魅了される

コンパクトで薄型なので、「写真を撮りに行くぞ!」というとき以外も、カバンに入れて持ち歩いています。枚数をあまり気にせずシャッターを切れるので、今までなら撮り逃していたようなふとした瞬間も残すようになり、写真の幅が広がったように感じます。

ふだんは絞り開放で撮ることが多いのですが、素直なボケ感と優しくて柔らかい雰囲気が出せます。また、逆光で現れる虹色のゴーストやフレアも特徴的です。わたしは、このカメラで残す光が大好きなのでこれからもずっと使い続けていくと思います。

フィルムで枚数を気にせずたくさん撮りたい、でも自分で撮っているという満足感も得たいという人に、この機種は特におすすめです。また、一眼としては薄型でスペースもあまりとらないので、2台目として持ち歩くのもいいかもしれません。見た目もレトロで可愛いので、手にしていると気分が上がるはずです。

▼Information

OLYMPUS PEN FTについて

ハーフサイズによる小型軽量化と美しく使いやすいデザインによって、1960年代から70年代にかけてハーフサイズカメラの大ブームを引き起こしたOLYMPUS PENシリーズ。

1966年に発売されたOLYMPUS PEN FTは、OLYMPUS PEN Fの外観を変えることなくTTL露出計を内蔵したモデル。特徴はシャッタースピードに応じて適切な絞り番号がファインダーに指示されるTTLナンバー方式の露出制御システムを採用したこと。美しいボディデザインだけではなく、その撮影のしやすさから愛されているハーフサイズカメラ。

幅・高さ・奥行:127mm×69.5mm×32mm
重量:465g(本体のみ)