とっておきのカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ 」。
そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。
今回はペンタックスのカメラ「PENTAX MX」とその作例をご紹介します。

作例で使用した機材
camera:PENTAX MX
lens:Super Takumar 55mm F1.8
わたしがPENTAX MXで撮る理由
PROFILE
PROFILE
影山美海 / kageyama mimi
1997年生まれ 神奈川県在住
日常の中でふと心が揺れる瞬間をやわらかな光とともにそっと静かに閉じ込めるように写真を撮っています。
フィルムカメラ専門店を訪れたとき、「PENTAX MX」と出会いました。
使い始めた当初はピント合わせが難しく、思い通りに撮れないこともありましたが、使うほどに手に馴染み、今では撮る時間そのものが心地よく感じられるようになりました。
シャッター音やファインダー越しの景色など、五感で楽しめる感覚が魅力で、一枚一枚を丁寧に撮りたくなるカメラです。

曖昧な感覚さえも、ちゃんと写し出してくれる
このカメラで撮った一枚が多くの人に届いた経験を通して、自分の感じた光や空気が他者に伝わる喜びを知り、写真を撮る意味を改めて実感しました。
想像を超えるような一枚が生まれることも多く「このカメラだからこそ撮れた」と感じることもあるため、「この瞬間は逃したくない」と思うときには、おまじないのようにこのカメラを手に取ります。
操作に少し手間はかかりますが、「撮る時間を大切にしたい人」や「写真を感覚的に楽しみたい人」にぜひおすすめしたい一台です。

▼Information
PENTAX MXについて
1976年に登場したペンタックスが誇るコンパクトなマニュアル一眼レフカメラ。
当時の一眼レフとしては非常に小型・軽量でありながら、高い堅牢性と操作性を搭載。完全マニュアル機ならではのシンプルな構造と直感的な操作感が特徴で、露出やピントを自分の手でコントロールする撮影の楽しさを味わえます。
幅・高さ・奥行:135㎜×82.5㎜×49.5㎜
重量:495g