とっておきのカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ 」。

そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。

今回はニコンのカメラ「Nikon New FM2」とその作例をご紹介します。

作例で使用した機材

camera:Nikon New FM2
lenz:Ai-s Nikkor 50mm F1.4

わたしがNikon New FM2で撮る理由

PROFILE

Kawata Naho

PROFILE

Kawata Naho

2001年生まれ、愛知県出身。
大学生の頃にカメラをはじめ、ほどなくしてフィルムカメラに出会う。
同時期にはじめた、ひとり旅で旅の魅力にとりつかれる。以来、無類の旅好き。
旅のおともはカメラと本。気分によって読みたい本も変わるため、鞄には常に数冊しのばせている。

instagramのアイコン @naho._.photo 別のタブで開く

デジタル一眼からカメラを始めましたが、無限に撮れてしまうことで「これは、本当に撮りたい瞬間なのか」と疑問を感じるようになり、フィルムカメラでの撮影をはじめました。

Nikon New FM2を使いはじめたのは、最初に使っていたフィルムカメラが故障したことがきっかけです。レトロで味わいのあるデザインに心惹かれ、手に取るたびに愛着が深まるこのカメラ。

フルマニュアルならではの操作の楽しさがあり、F値・シャッタースピード・ピントを自分の手で選びながら、「撮りたいものを撮りたいように撮る」自由があります。それでいて軽量でコンパクト、日常に自然と寄り添ってくれる存在です。

film:Kodak PORTRA 160

記憶を残すようにシャッターを切る

1/4000秒の高速シャッターにより表現の幅が広がったものの、設定に時間がかかる分、撮影一つひとつに心を込められているように感じています。フィルムのISOにとらわれず、撮影に集中できる点も魅力です。

目の前の景色や光、空気感をそのまま写せるこのカメラは、記憶を残すように写真を撮りたい人、こだわりながらも気負わず撮影を楽しみたい人におすすめです。

film:Kodak PORTRA 160

▼Information

Nikon New FM2について

1984年に発売されたフィルム一眼レフカメラ。1/4000秒というシャッタースピードを実現した高速シャッターで、当時のカメラ業界に衝撃を走らせました。良い意味で癖の少ない洗練されたデザインと性能は、初心者の方の入門機として、はたまたプロカメラマンの頼れるサブ機として幅広い層に絶大な人気を誇ってます。

幅・高さ・奥行:約142.5×90×60mm
重量:約540g(ボディのみ)