とっておきのカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ 」。
そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。
今回はLomographyのカメラ「LomoKino」とその作例をご紹介します。
作例で使用した機材
camera:LomoKino
わたしがLomoKinoで撮る理由
PROFILE
PROFILE
Mizumo Saga
東京出身。デザイナー。
散歩をしながら写真を撮ることが、日々のリフレッシュ&インプットになっており、仕事にも良い影響をもたらしていることを日々実感しています。
また、風景や情景を断片的に切り取りストックすることで、パラレルな地球(惑星)が自分の脳内に構築されていくような感覚があり、それを楽しみながら写真を撮っています。
大学生の頃、とにかく色々なカメラを試してみたい、と好奇心旺盛に思っていた時期がありました。
そんなある時、家で昔使っていたビデオカメラの存在を思い出し、父にそのカメラを貸して欲しいとお願いしました。
しかし既にカメラは処分されており、残念ながら、その願いは叶いませんでした。
ある日、そのビデオカメラの代わりにと、父がプレゼントしてくれたのがこのLomoKinoです。
普通のビデオカメラを使ってみたかったんだけどな…と正直少し思ったものの、突然の未知のカメラのプレゼントに、とてもテンションがあがったことをよく覚えています。
動きのあるもの以外にも、静止しているものに対しても力を発揮する
動きのあるものの場合、例えば遊園地に行った際にはとても活躍しました。回転するアトラクションを、心ゆくまで連写で切り取れます。
逆に静止しているものの場合、例えば隣り合う2枚を1枚の写真としてトリミングすれば、ハーフカメラで撮影した写真のようにもなり、3枚ほど連結させてトリミングしてみると、予想していなかった絵が不意に出来上がったりして、それがまた楽しいのです。
36枚撮りで最大144枚の撮影が可能と、撮影可能枚数が多いため、フィルムを使い切る頃には何を撮ったのかほとんど覚えていないことも多々あります。
それがちょっとしたタイムカプセルのような状態を作り出しており、現像時のワクワク感がより一層強くなります。
アナログ感のある映像を撮ってみたい人にはもちろん、一本のフィルムでかなりの枚数の撮影が可能なので、より気軽にシャッターを切りたい人にもおすすめのカメラです。
▼Information
LomoKinoについて
LomoKinoは2011年にLomographyが発売したフィルムカメラ。
35mmフィルムで最大144フレームのショートムービーが撮影できる。
映画からヒントを得て製作された。
ポジフィルムをポジ現像したフィルムは「LomoKinoScope」(ロモキノスコープ)を使用することで、再生することも可能。
幅・高さ・奥行:7.6 x 8.3 x 10.2 cm
重量:218 g