学生が憧れのLeica(ライカ)Q2で撮ってみた!作例と使い心地などのカメラレビューも。
ライカというブランドは、ドイツの老舗カメラメーカーです。その製品は、優れた光学技術と精密な機械加工技術によって作られ、世界中のフォトグラファーや写真愛好家から支持を得ています。
その中でも人気を誇るのがライカQ2です。このカメラはフルサイズセンサーと28mmレンズを搭載しており、高画質でクリアな写真を撮影することができます。また、コンパクトで持ち運びがしやすいため、旅行や日常のシーンでも活躍します。
ライカは、長年の経験を積んだ写真家たちが使用することで知られていますが、実際に若い学生が撮った写真も非常に魅力的です。そこで今回は、若い世代がライカQ2を使用してどのような印象を持ったのか、聞いてみました。
目次
参加学生のプロフィール
もりきょー
東京都在住、コロナ禍でカメラを始めた限界高校生。追い込まれた方が写真が上手くなるタイプです。
Takumi
福岡在住、フィルム愛好家。「写る人が自分をちょっと好きになる」をテーマに撮影している。22年11月写真展「光に恋する写真展」を開催。
ライカQ2の外観・デザインについて
もりきょーさん
なんとも言えない角張った感じや丸み、金属部分の塗装仕上げの質感など、触ると何とも言えない気持ちになりました。
カメラは気をつけて持っていても意外と滑りやすいのですが、握ったときに親指の位置にくぼみがあるおかげで、角張ったフィルムカメラなどにありがちな独特の持ちにくさはかなり軽減されました。高価なカメラですし、落とすわけにはいかないので、ありがたかったです。
Takumiさん
このカメラの一番の魅力は、とてもシンプルでわかりやすいことだと思います。例えば、シャッタースピードのダイヤルが見やすく操作もシンプルなので、余計なことを考えず目の前の瞬間に集中することができました。
また、画角を変更できるクロップが配慮された位置にあり、室内など28mmの広角レンズが使いにくい状況での撮影でも瞬時に変更できるのは素晴らしいと思いました。
ライカQ2のコンパクトなサイズ感
もりきょーさん
想像していたよりもずっと軽くて驚きました。普段は小型のマイクロフォーサーズカメラを使っていて、フルサイズのミラーレス一眼でも重さやかさばりを感じることが多いのですが、このカメラは想像以上に軽く感じられました。一日中、首から下げていても大丈夫でした。
Takumiさん
コンパクトで持ち運びがしやすく、すぐに取り出せて使いやすいです。カメラバッグに入れたり、首から下げたりするのも簡単で、撮りたい瞬間にすぐ反応できる軽さがよかったです。
ライカQ2の操作性
もりきょーさん
親指の位置にある焦点距離切り替えボタンがとても使いやすく、すぐにMFに切り替えられるのも、特に夜間にスナップを撮るときに楽でした。そして何より、シャッターを押すのがとても心地よかったです。ちょっとカチッとした感触がいいんです。もうたまりませんね。
Takumiさん
最も印象に残っているのは、操作のシンプルさです。ダイヤルが最小限でわかりやすく、直感的な操作が可能であり、フィルムカメラ時代からのライカカメラの洗練されたデザインを感じました。また、電源の立ち上がりの速さや、マクロレンズへの切り替えが素早くできる点など、一瞬一瞬を切り撮るための工夫も感じられました。
ライカQ2の描写について
もりきょーさん
個人的には、マイクロフォーサーズ規格のライカ広角単焦点を持っていたので、使う前にどんな感じなのか想像できると思っていました。ただ、使ってみると恐ろしいくらい色乗りがよく、逆光では柔らかいけれど細かい部分までしっかり写っていることに驚きました。
Takumiさん
広角レンズでありながら、最小F値1.7ということで描写力が高く、ボケ味を感じることができました。また、日中、16時頃、夕暮れ時の光を忠実に写し撮ることができるレンズであることも印象的でした。いろいろな時間帯の光を撮ってみて、特に木漏れ日の光量と影のバランスを見たまま忠実に表現してくれる描写だと感じました。
ライカQ2の機能性について
もりきょーさん
AFエリアを最小に設定すると、四角ではなく十字で表示されるのがとても使いやすかったです。このおかげで焦点距離を75mmにクロップ設定した場合でも、フォーカスエリアを確認しやすかったです。
Takumiさん
オートフォーカスが速く、撮影しやすかったです。人、物、風景とどの被写体でも瞬時にピントが合いました。バッテリーが長持ちするので充電を気にせず撮影できること、また測光方式が3種類あり、撮影の幅が広がるのもいいと思いました。
ライカQ2で撮りたいものやシーン
もりきょーさん
やはりカメラの形や雰囲気でスナップを撮りたくなりますね。もう少し時間があれば、ライカQ2の色のりの良さを生かして、自然光でテーブルフォトにも挑戦してみたかったです。メカニカルシャッターを使用しても、シャッター音がとても静かなところも気に入りました。また、使い勝手が良いので、普段はあまり撮らない家族写真もたくさん撮れました。身近な人や日常を撮るのに向いているカメラだと思います。
Takumiさん
自然光で写真を撮るために使いたいカメラです。日中の白い光から夕方のオレンジ色の光まで、繊細に映し出します。ポートレート撮影でも、高い描写力とボケ味で、光と調和した質感を表現してくれるカメラだと思います。また、風景や日常のシーンで、光の温度や雰囲気を表現するのに適したカメラだと感じました。
光と影を表現することにも向いていると感じたので、木漏れ日などコントラストをはっきり出したい場面での撮影にも適していると思います。強い光と暗い影を、飛ばしたり潰したりすることなく捉えることができるカメラだと感じています。具体的には、日中に白色光を使い、桜の木の下にモデルを一人立たせて広角で撮影したり、光の入るカフェで撮影したりするといいと思います。また、使い勝手の良さというメリットを考えると、瞬発力が求められるスナップ写真にも最適な道具だと感じています。
ライカQ2のここがいい!
もりきょーさん
何より、撮った写真を補正や加工せずにそのまま出る色味が最高です。光を撮りたくなりますね。
個人的には35mmの画角が好きですが、撮った後にトリミングして28mmに戻せるので構図を作り込みやすかったです。また、スナップ派の私としては、撮影時にクロップ設定をすると、ファインダー内でクロップ後の枠が表示できるのはとても助かりました。なによりこの機能が好きでした。もう自分のカメラには戻れなくなりそうです。あともう少し画角が広ければ…!なんてことも無く、一方で気付いていないものが端に写っていた…!なんて時にも被写体の大きさを変えずにクロップできるのが最高でした。マクロ機能は使わないだろうと思っていましたが、思いのほか使うシーンが多く助かりましたね。
Takumiさん
普段はフィルムカメラを使っているので、皆さんとは考え方が違うかもしれませんが、オートフォーカス、画質、使い勝手が優れていると感じています。被写体にピントが合うのは昨今のカメラでは当たり前とされていますが、普段マニュアルでピントを合わせている私にとってはこのうえない機能であり、より一瞬一瞬を逃さないことは写真の質を上げてくれました。この便利さと速さを体験できてよかったと思いますし、この性能で4年前にライカQ2が発売されたことに驚いています。
また、フィルムカメラから始まったライカのカメラを使う機会があったこともとても嬉しく、デジタルカメラでありながら、一枚一枚と向き合うことの大切さを教えてくれるカメラだと感じました。また、軽量かつシンプルな操作性で、傘を差しながら、荷物を持ちながら、片手で撮影することができ、一瞬の隙間も逃すことなく写真を撮れる点が素晴らしいと感じました。
ライカQ2を使ってみて気になった点
もりきょーさん
やむを得ないことですが、ゾーンAFでどこにピントが合っているのか、詳しい位置が知りたかったです。目があまり良くないので大変でした。
あとは、75mmクロップ使用時にEVF全体を50mm程度にズームする設定があればよかったと思います。レンジファインダーのような感覚で楽しめましたが、少し苦しい時もありました。
また、連写時のコマ数がカメラ本体だけではわからないことと、MFからAFへの切り替えにロックがかかるのが個人的には気になりました。AFにすぐ切り替えられると嬉しかったです。
Takumiさん
自分の力不足なのですが、ライカQ2の特徴である画角を変えられるという機能に苦戦しました。クロップした画角に応じてフレーム枠が表示されるので、例えば75mmのフレーム枠で撮る際、ファインダーや背面モニターで見えている28mmの景色の中に75mmの枠が現れるので、2重のファインダーのように感じてしまい、想像していた画とのギャップが生じてうまく使いこなせなかったです。
ライカQ2のこだわりを強く感じた点
もりきょーさん
高速起動に何度も救われました。シャッターチャンスを逃すこともなかったし、何よりこれのおかげでこまめに電源を切ることができたので、バッテリー残量を心配する必要がなかったです。
EVFもクリアな視界なうえに倍率が高いので、75mmクロップでも被写体がはっきり見えたのは嬉しかったです。アシスト機能を使わずにMFでピント合わせができたときは感動しました。
水しぶきのかかる場所で撮影する際に、防滴機能が備わっているのは助かりました。軽さも相まって、首にかけたままアウトドア活動ができるのもありがたかったです。
Takumiさん
特徴の通りファインダーで見る目の前の景色が美しく、そして高コントラストであるという点から、木漏れ日や光と影を捉えられることが素晴らしいと感じました。また、オートフォーカスや防塵防滴はもちろん、機能やデザインがシンプルであること、フィルム時代からのライカの洗練された伝統や、「写真を撮る」ことへのこだわりから受け継がれたクラフトマンシップの精神も感じ取ることができました。
ライカというブランドについて感じたこと
もりきょーさん
やっぱりカメラとしてすごくいいんだな、と感じています。まだ高校生ですが、最高の撮影体験ができました!感謝の気持ちと嬉しさでいっぱいです!素敵な体験をさせていただき、本当にありがとうございました!
使っていてワクワクするようなカメラっていいよね、という当たり前のことを再確認させてくれました。それだけで撮影の為に苦手な早起きもできます。おかげさまで、澄んだ青空の清々しさを思い出しました。どうもありがとうございました。
Takumiさん
手にしたときの、軽いけれど、たしかにある重厚感。赤いライカの印字。持っているだけで写真を撮りたくなるカメラで、ライカQ2を使うことで、普段使っているカメラでは撮れないようなシーンをたくさん撮ることができました。ライカというブランドが築き上げてきた伝統や余計なものを削ぎ落としたシンプルで洗練された仕様は、目の前のワンシーンに向き合うことの大切さを教えてくれました。
おわりに ライカQ2のレビューポイントまとめ
■使い勝手
- カメラバッグに入れたり、首から下げたりするのも簡単で、撮りたい瞬間にすぐ反応できるコンパクトさがよかった
- 電源の立ち上がりやオートフォーカスの速さ、マクロレンズへの切り替えが素早くできる点など、一瞬一瞬を切り撮るための工夫も感じられ、シャッターチャンスを逃さず撮影できる
- ファインダー越しに見る景色が美しい
■描写
- 恐ろしいくらい色乗りがよく、逆光では柔らかいけれど細かい部分までしっかり写っている
- 光量と影のバランスを、見たまま忠実に表現してくれる描写。木漏れ日などコントラストをはっきり出したい場面での撮影にも適している
- 撮った写真を補正や加工せずにそのまま出した時も色味が最高。
■総括 – ライカQ2とはどんなカメラなのか?
- 余計なことを考えず、目の前の瞬間に集中することができる
- デジタルカメラでありながら、一枚一枚と向き合うことの大切さを教えてくれる
- 軽量かつシンプルな操作性なので、傘を差しながら、荷物を持ちながら等、片手で撮影することができ、一瞬の隙間も逃すことなく写真を撮れる
ライカQ2というカメラから、ライカというブランドの姿勢と哲学を感じられますね。
気になる方は、ぜひ下記の商品ページをチェックしてみてください!