【作例レビュー】Nikon F3|ニコンのフィルムカメラ|#わたしのカメラ|vol.054

とっておきのフィルムカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ 」。

そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。

今回はニコンのフィルムカメラ「Nikon F3」とその作例をご紹介します。

Photographer / みしぇる。(Kikuyama Kohei)

1995年生まれ。沖縄県出身、滋賀県在住。
ことばと写真による表現を通じて、よりよい自分を目指す。見た人が「これは自分の記憶だ」と錯覚してしまうような、穏やかでさりげない写真を理想としています。

Instagram : @crsa_photo
Twitter:@ahiru_puka


Nikon F3の作例

使用レンズ:Nikon (ニコン) Ai Nikkor 50mm F1.4

Nikon F3の作例
Nikon F3の作例
Nikon F3の作例
Nikon F3の作例
Nikon F3の作例
Nikon F3の作例
Nikon F3の作例
Nikon F3の作例
Nikon F3の作例
Nikon F3の作例

わたしがNikon F3で撮る理由

カメラとの出会い

およそ1年ほど前のこと。それまで使っていたNikon FEがダイヤルの不調などで通常使用が難しくなってきてしまったので、新たなフィルムカメラの購入を検討していました。

手持ちのレンズをそのまま使用することを前提にNikon機を継続することは決めていました。全く同じFEを新たに購入すること、FE系の後継機であるFE2、機械式のFM系統…。様々な選択肢があるNikonのフィルム一眼レフカメラを検討したうえで、ここ数年の中古フィルムカメラ相場の上昇や、かつての入門機も軒並み最上位機種とほとんど同等の価格まで上昇していたことなどから、最終的には往年のフラッグシップ機であるF3に落ち着きました。

Nikon F3を使い続けたい理由

Nikon FEと同じく、絞り優先AEによって基本的には構図とピントにだけ気を配ればいいというストレスのない撮影スタイルを可能にしてくれることがぼくにとっては魅力でした。

現在まで続くニコン伝統のレッドラインをボディにはじめて採用した機種であったり、フラットだったボディにグリップを採用したりと、見た目と使用感の両面に向上をもたらすデザインの変化があった機種でもありました。

このカメラをお迎えしてまだ1年ほどしか経過しておらず、フィルム自体の高騰もあり思うようにシャッターを切れない日々が続きますが、そんなときでもスタイルを変えることなく撮影できると思わせてくれるカメラだと思っています。
撮影者であるぼくとカメラの存在を写真から消してくれ、見てくれる人が自分の目で見た景色だと錯覚するような「誰でも撮り得た写真」というぼくの理想を叶えてくれる。だからこそ、使い続けたい一台です。

Nikon F3の基本情報

Nikonのプロ用フラッグシップ機種としては初の電子制御式シャッターを採用した「Nikon F3」は、1980年に誕生。総販売販売台数は80万台以上にのぼります。

今では「当たり前」な絞り優先AEを搭載。プロ用カメラの自動化にはさまざまな意見があったものの、その使いやすさは大好評。プロ用カメラの自動化が加速するきっかけとなりました。

デザインは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの劇中車である「デロリアンDMC-12」を手掛けたことでも知られるイタリアの工業デザイナー・ジョルジェット・ジウジアーロ。手に馴染むセクシーなボディラインが特徴です。

幅・高さ・奥行:148.5×96.5×65.5mm
重量:700g(ボディのみ)

#わたしのカメラとは?

「作例から選ぶカメラ」そんな連載があったらいい——。写真と歩むライフスタイルを提案するCURBONがお送りする、作例から選ぶフィルムカメラ連載「#わたしのカメラ」です。