とっておきのカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ 」。

そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。

今回はペーパーシュートのカメラ「Paper Shoot」とその作例をご紹介します。

PROFILE

KOTO

PROFILE

KOTO

大阪在住の社会人。大学生の頃から写真を始めて5年目。キュッと切なくなるような日々を撮ることを意識し、作品をSNSに投稿している。撮影機材は一眼レフかコンパクトデジカメがメインだったが、Paper Shootには出会ってからはほとんど全ての写真をそれで写している。 Paper Shootで撮った写真をCDジャケットや書籍の表紙に使ってもらうことが夢です。

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わたしがこのカメラで撮る理由

カメラと出会ったきっかけ

一目惚れだったんです。大阪梅田の蔦屋書店で写真集コーナーを見ているとき、小さな特設コーナーにPaper Shootはありました。ちょうどスマートフォンくらいの大きさ、厚さ、そしてその可愛い見た目。それでありながら、作例として飾られていた写真は力強くフィルム写真のように暖かい色をしていて、一瞬で心を奪われました。その売り場から数十分離れなかった私を見兼ねた夫が、後日私の誕生日にプレゼントしてくれたのがきっかけです。

なぜ使いたくなるのか

Paper Shootで撮る写真の色が、子供の頃に両親がフィルムカメラで撮ってくれた日常写真の色とよく似ていることが一番の理由です。何度かフィルム写真にも挑戦したのですが、フィルム1本で撮れる写真の枚数制限があることが私にとってはシャッターを切る瞬間を躊躇する引き金になってしまい、思うように撮れなくなってしまったんです。一方で、Paper Shootは自分の理想の写真色に近いことに加え、撮った写真はSDカード経由ですぐに確認できる点が私にはとてもマッチしていました。

作品にもたらした影響

物ではなく“時間”を撮ることを意識するようになりました。その写真を見た瞬間に、人の動き、風、におい、誰といたか、何を感じていたか、そんなことを思い出せるような写真を1枚でも残すことを目指しています。

information

Paper Shoot基本情報

Paper Shootは2013年に台湾で生まれたハイセンスなカメラです。紙のように薄く軽量でありながら、写真や動画を撮影ができるのが魅力的で、ポケットに忍ばせることも可能です。

『LESS IS MORE』=『少ない方がいい』をコンセプトに設計されており、一枚の基板にすべての機能を凝縮させています。撮影モードは【クラシック・モノクロ・セピア・ブルー】の4つ。

また、レンズやカバーも簡単に交換可能。被写体に合わせて色や画角の調整をしたり、お好みのカバーを装着したり、自分好みの1台にカスタマイズするのも楽しさが広がります。

幅・高さ・奥行:110㎜×65㎜×25㎜
重量:100g