【作例レビュー】ROLLEI 35T|ローライのカメラ|#わたしのカメラ|vol.091
とっておきのカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ 」。
そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。
今回はローライのカメラ「ROLLEI 35T」とその作例をご紹介します。
Photographer / Bove
10年ほど前からどんな日にもフィルムカメラを持ち歩いて生活するようになりました。
「静けさ」について興味があり、「写真には音がない」という当たり前の事実に魅力を感じます。
Instagram:@haco_otoko
ROLLEI 35Tの作例
わたしがROLLEI 35Tで撮る理由
私が世界で一番美しいと思うカメラは二眼レフのRolleiflexで、その美しさに惹かれてフィルムカメラをはじめたのですが、同じRollei社が生んだRollei35もまた、一生手放さないと決めた大好きなカメラです。
特筆すべきは、そのコンパクトさ。手のひらにしっくり。ポケットにすっぽり。
これでフルサイズカメラなんだから驚きです。
コンパクトさを実現するための沈胴式レンズや前面についたダイヤルは、デザイン上の魅力にもなっています。
操作性は、絞りもシャッタースピードもマニュアル。ピントは目測という究極のアナログ仕様。
しかし、一つ一つの動きは滑らかで、ファインダーも輝くばかりに明るく見やすいので気持ち良く撮影ができます。
そして、写りがまた驚くほど良いのです。
私は中判カメラをメインにしてサブに35ミリカメラを持ち歩くので、Rollei35の小ささが魅力なのですが、ピントがはまった時のこのカメラは、中判に負けない写りをすることがあり、いつも現像が楽しみです。
全てがマニュアル故に少しばかり面倒ではありますが、使ううちに空間の光量や被写体との距離を感覚で分かるようになって行くので、自分の身体感覚が磨かれる楽しさのあるカメラでもあります。
information
ROLLEI 35Tの基本情報
ROLLEI 35シリーズは、1967年に初代が発売されて以降、多くの写真家を虜にしたカメラでした。
カールツァイス社製の沈胴式レンズを採用しているため、持ち運びよし、写りよし。
デザインもお洒落なので旅行に持っていくのに最適な一台です。
ピントを目測で合わせるアナログさも魅力の一つ。
デジタルカメラが主流な今日では、そんなひと手間も楽しむことができっるのではないでしょうか。
幅・高さ・奥行:103㎜×65㎜×32㎜
重量:370g