【作例レビュー】PENTACON SIX TL|#わたしのカメラ|vol.037
とっておきのフィルムカメラに出会うための連載「#わたしのカメラ」。
そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。
今回は「PENTACON SIX TL」とその作例をご紹介します。
Photographer・fall (@fall)
PENTACON SIX TL作例
Camera
PENTACON SIX TL
Lens
Carl Zeiss Jena Biometar 80mm F2.8
Photographer
fall
大阪生まれ、京都在住。美しくて懐かしいものを撮っています。
フィルムに光が焼き付くことをイメージしながら瞬間を残していくことが好きです。
instagram:@fall
わたしがこのカメラで撮る理由
雨の撮影をしていた時に雨粒が写るくらい緻密な描写を求め、中判カメラに興味を持ちました。PENTACON SIX TLを選んだ理由は、親しみ深いCarl Zeiss Jenaのレンズを使えることと、シルバーのフォルムが美しかったからです。
Carl Zeiss Jena Biometar 80mm F2.8の優しくて柔らかい描写がとても気に入っています。
開放絞りで撮影することが多いです。
他の中判カメラを使用したことはありませんが、ウエストレベルファインダーから覗くと、より世界が光り輝いて見えます。古く懐かしい映像を見ているような気持ちになります。
使い始めてからまだ日が浅いですが、これから長く大切にしていきたいカメラの一つです。
*腰の高さで構え、上から覗くタイプのファインダーのこと。
information
PENTACON SIX TLの基本情報
PENTACON SIX TLは、1968年に東ドイツで誕生した中判一眼レフカメラ。
1966年の「PENTACON SIX」との違いは、TTLファィンダに対応している点。
中判の中でも珍しい6×6判、つまりスクエア写真を撮れることが特徴です。
ちなみに、PENTACON SIX TLで使用できるのは高い描写力で多くの人々を魅了させているCarl Zeissレンズ。
その中でも、第二次世界大戦後のドイツ東西分裂によって、Carl Zeissも東西で分裂し、その際に設立地イエナ(Jena)のある東ドイツ側で引き継がれ、製造されたものが「Carl Zeiss Jena」です。
このような背景もあり「Carl Zeiss Jena」は、比較的手に取りやすい価格帯のCarl Zeissレンズとしても知られています。
一部「Carl Zeiss Jena」は、 PENTACON SIX マウント(P6)に対応しているため、Carl Zeissレンズをそのまま楽しみたい人には魅力的な一台。
#わたしのカメラとは?
「作例から選ぶカメラ」そんな連載があったらいい——。写真と歩むライフスタイルを提案するCURBONがお送りする、作例から選ぶフィルムカメラ連載「#わたしのカメラ」です。