【作例レビュー】Canon F-1|キャノンのフィルムカメラ|#わたしのカメラ|vol.029
はじめてフィルムカメラを買いたいときの疑問を解消する連載「#わたしのカメラ」。
そのカメラやレンズを通して見た世界は、どんなふうに映るのか。
また、フォトグラファーがその機材を選んだ理由とは。
Photographer・小林駿平 (@ss_yy_uu)
Canon F-1作例
Camera
Canon F-1
Lens
FD 50mm F1.4
Film
Kodak PORTRA 400
Photographer
小林駿平
1997年生まれ。埼玉県秩父市出身。東京都在住。
大学在学中から広告制作会社にて撮影を学び、卒業後は編集プロダクションにて人物・商品撮影から広告撮影まで幅広く担当する。
2021年よりフリーのフォトグラファーとして活動中。
2022年冬に自身初の個展開催予定。
instagram @ss_yy_uu
HP syunpeikobayasi.wixsite.com/ss-yy-uu
わたしがこのカメラで撮る理由
フィルムカメラは「写る」と「写らない」の中間のような、その曖昧さを表現できるところが気に入っています。
とはいえ、私は「カメラは道具」と割り切っているので、写りの他に求めるのは「丈夫さ」です。
そのため、私が生まれる前から多くのプロの現場を支えてきた、信頼性のあるCanon F-1をよく使用しています。
写真を撮るときは光の向きや形を特に気にするので、時には思うような光を求め、草むらをかき分けて移動したり、強風吹きすさぶ高所を移動したりもします。
そういった、機材に負担がかかるであろう状況においても、良い意味で気を遣わずに撮影をすることができるため重宝しています。
また、中古市場に多く流通しているのでメンテナンスや買い替えが比較的容易である点も魅力です。
information
Canon F-1の基本情報
1971年にCanonの最高級35mm機械式一眼レフフィルムカメラとして発売。
Canonの当時の技術の総力を結集し、5年間の開発期間を経て誕生したフラッグシップカメラ。
連続撮影10万回に耐える強靭な耐久性能、+60°Cから-30°C、湿度90%で耐える耐環境性能などで傑出し、酷使に耐え信頼性あるカメラとして中平卓馬氏をはじめとした多くのプロカメラマンから支持を得て、Nikon F2と共に1970年代の35mmフィルム一眼レフカメラの二大巨塔として君臨。
それもそのはず、1976年「モントリオールオリンピック」の公式カメラに選出され、1980年「レークプラシッド冬季オリンピック」のモデルが生産される等、キャッチコピー「向こう10年は不変です」がまさに体現された評価の高い一台。
新開発された動補正機構を装備したFDマウントは、現在でもオールドレンズをデジタルカメラと合わせて楽しめるのも特徴。
さらに、露出計をボディに内蔵され、なおかつスタイリッシュなデザインもCanon F-1の魅力の一つです。
幅・高さ・奥行:147mm×99mm×43mm
重量:820g(ボディのみ)
#わたしのカメラとは?
「作例から選ぶカメラ」そんな連載があったらいい——。写真と歩むライフスタイルを提案するCURBONがお送りする、作例から選ぶフィルムカメラ連載「#わたしのカメラ」です。